2014年 10月 27日
昨夜のカレー、明日のパン 【4話】
今日、昨夜のカレー、明日のパンの第4話を見ました。
一度見ただけでは満足できない、必ずもう一度見たくなる、2度見、3度見を約束させるのが木皿マジックだと思います。
思えば、『すいか』もそうでした。
1話見た後にはもうハマり、2話めからはずっとビデオ(当時)録画していましたから。
でも、私が高校生位のときは、本当にずっと残しておきたいと思うようなドラマが結構ありました。
最近は考えてみたらそこまでしたいと思えるドラマなんてないなあ。
そう思うと、やっぱり木皿作品の強さ、すごさを感じずにはいられません。
今回も、わたし、号泣しました。
なんだろう、このドラマは、ひとのスイッチを押しまくるつくりになっているのです。
でも、それはお涙ちょうだいのいわゆる泣かせる作りではなく、全体としてあらゆるところがじりじりと、じわじわとしみ込んでくる作りになってるから更ににくいのです。
今回は、ギフの妻・夕子さん(美保 純)の法事が舞台となりました。
総菜屋パワースポットもこの法事の料理を任されることになります。
お魚をさばける岩井さん(溝端 淳平)が助っ人として呼ばれ、今回もいい味だしてます。
いや〜、わたし岩井さん結構すきですよ。根性ないようであるし(笑)そしてキャパ小さいと自分で言えるところがまたいいです(笑)。
器の本当に小さな男は、自分で小さいって言えないですからね〜…
岩井さんにしか見えない夕子と一樹の霊が現れて、夕子は夫であるギフと、そして一樹は会わないはずだったテツコの元へ行きます。
でも、二人の姿が見えているのはテツコの現恋人・岩井さんだけ…。
ギフが『夢でもし会えったら〜♪』と夕子への思いを歌うシーンに、ギフの側に寄り添う幸せそうな夕子ですが、ギフは気づきません。
そして、洗い物をするテツコの後ろから愛おしそうにテツコを抱きしめる一樹。
二人とも、離れがたく、愛おしく相手のことを想っています。
死の世界へ行った夕子と一樹。 そして、“いま”を生きてる ギフとテツコ。
でも、気づかなくても、もしかしたら伝わっているのかもしれません。
ギフもテツコも同じくらい相手を愛おしく想う気持ちを持ってるだけで、それは幸せな時間だったから。
それは、本当に幸せな時間。
そして、ふと前へ進んだことを知るとき。
パワースポット初の仕事をやり終えて、どっと疲れが出たムムムが、“宝(たから)”(本名)に戻る瞬間。
心地よい疲れが、ムムムを解放してくれたんだと思います。心の底から嬉しさがこみ上げる宝の解放された顔。
クレジットにも 小田 宝 として名前が載っていたのがとても嬉しくなりました^^
テツコに普通に何気なく『また明日ね』と言わせる岩井さん。テツコはその時そのことばの重みに気づいていません。
夕子と一樹、二人の姿が見えてしまった岩井さんにとって、初めて、“死”を感じ、その重みに触れたとき、当たり前のような『また明日ね』ということばが岩井さんの琴線に触れます。
ことばには簡単にはできないけど、心にすん、ときて届く、そして何かがふっと腑に落ちる。
わたしは、いつも木皿作品からそんな力(パワー)をもらっています。
全体としては、おかしくて、お笑い要素(それもかゆいところに手が届く感じ!)満載なのに、やっぱりどこかをついている、、
そして、その世界に浸っていたくなるような作品。(木皿作品は、いつも、家がいいんです。あと日々の“生活”を大切にしているところ)
そんな世界観のあるドラマをわたしは木皿作品以外では見たことがありません。
じりじりと、じわじわと…。そしてやっぱり希望に満ちているそんな世界。おかしくて広い世界。
ふっと気が抜けるような、幸せなしゅわしゅわな瞬間。
あと3話なんて信じられないけど、来週もきっとまた違う世界をみせてくれるのだと思います。
by michi_mikko
| 2014-10-27 23:18
| ドラマ